台湾語レッスンメモ 01

Posted on:August 12, 2023   at 12:27 AM

事の発端は友人とガチョウ肉を食べていた時である。台湾語の教材は教育部が編纂したものがDLできるので、それを使って当初はYouTubeで自学するつもりだったが、まあやはり根が怠け者なのでどうもモチベーションが続かない。そんな悩みを吐露したら、その友人のお母さんが引退された台湾語の教師で、まだ教えたい気はあるものの、最近は学びたい人がいないと嘆いているというのである。これこそ渡りに船、さっそく連絡をしてもらい、個人レッスンをしてもらえることになった。この友人はぼくと妻を知り合わせた人物でもあるのだが、ここ数年は少し疎遠になっていた。そんな折にこの話を通してまた関係が深まるというのが、まさに縁とはこういうものであるなと思わざるを得ない。台湾語は多くの台湾人が話せるが、しっかりと教えられる人、またそれを書いて表現できる人というのはかなり少ない。その後いろいろと話を聞くと、友人のお母さん(蘇老師)は台湾語で詩などを書いて出版しているような人で、市政府に台湾語識者として招聘され、教科書編纂などにもかかわっていたようだ。そんな人に超初級者の外国人がゼロから入門してよいのだろうか。ともかく、今後はこのレッスンのメモを残していこうと思う。

変調を覚えろ

台湾語のピンイン表記には声調記号が書いてあるが、変化するので基本的にはそのまま読めない。1声は7声に、7声は3声に、3声は2声に、2声は1声に変化する。これは1732の順でループするので、3の平方根と同じだと覚えると良い。ひとなみにおごれや。あと5声が7声に変化するのと、4声と8声がそれぞれ互いに変化することを別に覚えておけばOK。この規則を覚えて初めてピンイン表記が読める。

「仔 á」の4つの意味

台湾語に「仔」がつく言葉、言い方はたくさんあるが、それらには4つの意味がある。

  1. 愛らしさ、親密さ(大伯仔 tuā-peh-á)
  2. 小ささ(囡仔 gín-á 桌仔 toh-á)
  3. 本流ではない、本物ではない、傍流のもの(細姨仔 sè-î-á)
  4. 見下す、軽視する(客人仔 Kheh-lâng-á 美國仔 Bí-kok-á)

客人 Kheh-lâng は客家人のことだが、後ろに仔がつくと、それを小ばかにしたような言い方になるらしい。昔戦争が終わったばかりのころは台湾にも米軍人がたくさんいて、それをよく美國仔と呼んでいたという話をしてくれた。日本語のアメ公のようなニュアンスだろう。ただ現代では多くの台湾人はこの4つ目の意味を忘れてしまっていて、そういう意味があるとは知らずに使っている人も少なくないそうだ。だからもし今後、だれかに「日本仔 Ji̍t-pún-á」と呼ばれても、それは悪意があるとは限らないからすぐさま怒ったりしないように、という笑い話で今回は締め。次回はまた来週。